外貨両替とは
外貨両替は日本円や米ドルなどのお金を異なる国の通貨へ交換を行うことです。
通常の日本円のみで完結する交換取引は、1万円札を千円札10枚や500円玉20枚に崩したり、硬貨をお札に返る行為が両替です。
「外貨両替=外貨交換」と表現すれば、分かりやすいと思います。
日本では、米ドルやユーロ、人民元、ウォンなど海外の通貨の認知度が高く、ドルやユーロはニュースでも報道されることから、おおよその価値を把握しているものです。
身近な存在である米ドルであっても、日本では店頭での支払いに使うことはできません。
米ドルを日本で使うなら、銀行などで円に交換する手順を取らないといけません。
日本から海外に行く時も同様で、日本円を元に海外で現金決済したり現地もしくは海外を相手のビジネスでお金を使う時は、その国の通貨に外貨両替しないといけません。
日本円の両替は、現金を使った両替のみになりますが、外貨両替は1万円プラスアルファを100米ドルに換える現物両替の他にも、貿易や海外ビジネスの送金など銀行預金や送金時に外貨へ換える行為も含まれます。
個人でも身近な現物両替
送金などに伴う銀行口座の手続きで完了する外貨両替は国際ビジネスに携わっている人を除いて滅多に利用することはありません。
個人の場合は旅行や出張など海外に足を運ぶ際に外貨両替を行います。
もっともメジャーな方法は空港にある銀行の外貨両替窓口の利用です。
ほかにも、海外の空港や両替所、国内の銀行窓口、宅配サービス、大黒屋や外貨両替専門店などの民間業者で外貨両替を行えます。
外貨両替はコストが高い
外貨取引は、現地での現金決済目的のほか、為替レートを活用した投資目的の需要もあります。
国内ではFXが有名ですが、こうした外貨系投資商品に比べて外貨両替は手数料やレートが高いです。
日本で円を紙幣から硬貨などに両替する場合は、銀行のキャッシュカードを持っていることを条件に銀行窓口にある両替機で1日1回無料で両替できます。
外貨両替は1通かあたり1~3%の手数料を取ったり、円→外貨と外貨→円で異なるレートを提示することで金融機関が手数料を取っています。
外貨両替の往復でレートが異なることを投資用語ではスプレッドと呼び、金融機関や証券会社の手数料になっています。
FXや外貨貯金などの投資商品や、ビジネス向けの外貨送金など現金を払い出す必要がない外貨両替に比べて、現金による外貨両替はコストが高いです。
外貨はその国では日常的に使うことができない特性や、複数の外貨を扱うには両替所などの金融機関も両替をするためのコストと手間が大きいため、高い手数料設定になっています。
一般的な外貨両替所は紙幣のみの取り扱いで、硬貨しかない端数の部分は切捨てになったり、外貨の硬貨は両替不可になるデメリットがあります。
なお、大黒屋などの民間業者や空港にある硬貨専用機械で交換できる商品もあり、海外旅行で余った硬貨を電子マネーやギフト券、ポイントに交換するサービス(ポケットチェン)が広がっています。
外貨両替の手数料についてはコチラ→参考記事:外貨両替の手数料について