両替額が大きい場合は金融機関ごとのTTS・TTBを比較検討しましょう。

為替手数料とは

先の読めない為替チャート

為替手数料とは、外貨両替をする際に金融機関や両替業者へ支払う手数料です。
1回の利用で手数料いくらといったルールではなく、外貨両替した金額に応じて手数料が変動します。
外貨両替業者の窓口や銀行へ行くと、現在の両替レートが提示されていて、円買いと外貨買いの2つのレートが用意されています。

 

たとえば、米ドルへの両替で米ドルから日本円への両替レートが99円、日本円から外貨への両替レートが101円だった場合の為替手数料は片道1円・往復2円です。
この場合、10万円を米ドルへ交換すると990ドルになり、両替直後に再び990ドルを日本円へ交換すると9万8,000円になり、両替した金額の2%が手数料として差し引かれます。(端数カットされる場合あり)

 

今回の記事では外貨両替をする際の為替手数料について詳しく解説しています。
外貨両替には為替手数料と利用手数料の2種類があり、利用手数料の詳細やそれぞれの概要を知りたい方はコチラの記事をご確認ください。

 

為替手数料の仕組み

外貨を持つ手

為替手数料は円→外貨・外貨→円で数%の手数料を取られることを覚えておけば問題ないですが、ここではもう少し詳しく為替手数料の仕組みと用語を解説します。
為替レートの決まり方については、日本の金融機関を利用する場合、平日の午前9時55分のレートを元に金融機関が仲値を設定し、仲値をベースに片道の手数料を上乗せして、その日のレートが決まる仕組みです。

 

為替レートは土日を除く24時間レートが変動していますが、外貨両替をする場合は基本的に両替レートが平日は24時間、土日は次の仲値が出るまで固定されます。
また、円を外貨へ両替する場合のレートを「TTS(対顧客電信売相場)」、外貨を円へ両替する場合のレートを「TTB(対顧客電信買相場)」と呼ぶ業界用語があります。

 

両替需要が高くてレートの平均変動幅が低い通貨への両替になるほど、為替手数料が安いです。

 

為替手数料の目安

一例として、三菱UFJ銀行の為替手数料(片道)をご覧ください。(2020年3月現在の手数料)

 

米ドル
窓口 1円
ネットバンク 25銭
ユーロ
窓口 1円50銭
ネットバンク 25銭
英ポンド
窓口 4円
ネットバンク 50銭
豪ドル
窓口 2円
ネットバンク 50銭

・参考元URL:https://www.bk.mufg.jp/tameru/gaika/kinri.html

 

ご覧の通り、1通貨あたりの金額と手数料の関係性は低く、流通量が高い外貨ほど手数料が安くなります。
窓口がネットバンクに比べて大幅に高いのは、外貨の現金を用意するコストが高い影響です。
英ポンドの場合、2020年3月の平均レートが135円ほどなので、往復8円の手数料を取られると6%弱の手数料が発生する計算になります。

 

外貨両替をする窓口は、為替レートが大きく動いても翌日の仲値まではレートが同じです。
昨今は空港のほかに繁華街の駅周辺に為替両替窓口が増えていて、一部では仲値に対してリアルタイムレートが大幅に動いていることを理由に、投資目的で現物の外貨を買っている方もいます。

 

銀行系ではなく民間系の外貨両替業者は、為替レートの変動幅が大きくなると、1日の中で頻繁に仲値を変更する場合や手数料を高く設定することがあります。
為替市場が荒れている時は、なるべく銀行系外貨両替窓口を活用してください。
また、手数料は同じでも金融機関・両替業者によって仲値が異なることがあるので、両替額が大きい時は金融機関ごとのTTS・TTBをしっかり比較比較しましょう。